「勝った! ありがとう、ニドクイン」
最後の1体。踏ん張ってくれた。喉に触れると、嬉しそうにキュウと鳴き声を漏らした。
「敵わないな、キミには。
編成を見直して、レベルもかなり上げたんだが」
「いえ。危なかったです。
最後にじしん攻撃をされた時はどうなるかと思った……ニドクインが、頑張ってくれた。
わたしも、あれから色々と工夫してたんだけど」
「見事なニドクインだ。以前の手持ちには居なかったはずだが」
「うん。新入り。訓練生には出した事もあるけど、真剣なバトルで使ったのは、初めて」
「そうか。流石だな。
訓練生の様子はどうだ。皆サボらずにやっているか?」
「順調、だと思います。まだまだな人もたくさん居るけど、かなり強い人も出てきた」
「良い事だ。どこかのジムに挑戦させるのもいいだろう。
このまま、最強の軍団を作れ」
「はい、ボス」
そう答えると、満足そうな顔をして、行ってしまった。去り際、ポン、と頭に手を置かれた。まだまだ、子供扱いをされている気がする……。
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