「ああ、そうだな。お前はあまり体温が高くない。データとして知ってはいたが、実際に触れると、良いな。冷たくて気持ちがいい」
「……サカキは、温かいな」
胸がドキドキする。耳をすますと、サカキの鼓動も聞こえる。自分と同じくらい、早かった。その事が妙に嬉しくて、また自分の胸の音が早くなった。
サカキが腕を解いた。
「身体の力を抜け。余計な事は考えるな」
「わかった」
サカキの唇が、降ってくる。額に、瞼に、頬に口付けられた。やがて、口にも。
「ミュウツー。口を開けろ」
「口?」
「キスだ。舌を噛むなよ」
小さく開けた口の中に、サカキの舌が入ってきた。温かく、柔らかい。口の中を、舐め回されている。不思議な感覚だ。慣れてくると、気持ちいい。自分も舌を差し出した。サカキの舌と絡め合った。最初は、奇妙な感触だと思った。だが、すぐに快感に変わった。これは……凄い。息をするのを忘れそうになる。しばらく夢中になった。
先に口を離したのは、サカキだった。
「サカキ……もっとだ……もっと、キスを」
「随分気に入ったようだな。後でまたしてやろう」
サカキはまた、身体に口付けを始めた。首筋に舌を這わせられると、快感が走った。小さく声が漏れてしまう。
「んんっ……」
「意外に感度がいいな。本当に女を抱いている気分になってきた」
サカキはニヤリと笑う。
「お前は、美しい身体だ。作りに無駄がない」
「見た目を褒められた事は無かったな」
「この美しい身体を好きに抱けるのだから、私は幸せ者だ。さて」
尾の穴に、サカキは再び指で触れた。そして、そこにも舌を這わせ始めた。
「っ……」
自分で触れた事もないし、誰にも触らせた事のない場所だ。身体につい、力が入る。くすぐったいようで、どこか心地よい。
「これだけ濡らせばいいだろう。後は——」
「私がやろう。昨日少し見ていたから、何をするかは分かる」
「そうか。無理はするなよ」
サカキはベッドの上に座り、足を開いた。私は起き上がって、サカキの性器を口に含んだ。見よう見まねで、舌を絡ませた。先の方から根元の方まで舐めると、性器は口の中でムクムクと大きくなった。やがてサカキは、熱をもった吐息をこぼした。
「ああ、悪くない……。まさかお前に、こんな事をされる日が来るとはな」
「これで良いか? ちゃんと出来ているか?」
「完璧だ。褒美をやらなくてはな」
サカキは私の頭を撫でた。嬉しい。役に立てた事がとにかく嬉しかった。
~ 4/6 ~