ステージ!/贈るなら、ありったけの宝石を

鐘屋横丁

     

「きっとサカキさんに憧れてる人も沢山いるでしょうね〜! さて、ここからは質問タイム! ポケモンと向き合う時、大事にしている事はなんですか?」
「……愛情をもって接する事ですね。彼らは必ず応えてくれます」
「おおっ! ステキな回答!」
「あとは、互いに信頼することでしょうか。バトルの最中に、ポケモン達とたしかに心が通じ合うのを感じます」
 思ってもないことを、笑顔で答えた。馬鹿馬鹿しい。全ては、強さだ。ポケモンの強さと、トレーナー自身の強さ。勝負はそれで決まる。
 ポケモンバトルをしてる時が一番、相手の事が分かるという。女の言葉を、思い出す。女と戦う時は、負けても悔いが残らない。自分の信念や、小さな感情のかけらまで、余すところなく出し切っている気がする。それはとても、気持ちの良いものだった。
「信頼! なんて美しい言葉なのでしょう! 感動して来ましたよ!
では、次の質問です。サカキさんのようなトレーナーになるには、どのような努力をすればいいのでしょうかっ!?」
「いやいや。私は、その……あまり、目標にふさわしい人物ではないですよ。他にもっと、素敵な人はたくさんいるはずです。
地面タイプを、ということであれば、ポケモン達の目線で物事を考えてあげることが大事だと思います。彼らはいつも地面を見ているものですから、視線が下向きになりがちなのです」
「おおっ! なるほど! 僕も地面タイプを育てるときは参考にしますね!」
「あんまり深いアドバイスが出来ず、なんだか申し訳ないですね。あとは、ジムに来て頂ければ、直接お相手しますので」
「サカキさんの指導を受けたい方は、トキワジムにGOですね! 明日からは指導希望者も、挑戦者の方も増えそうですね! 大変だ〜!
 では、最後の質問です。最近巷ではロケット団と名乗る集団がポケモンを使って悪事を働いているらしいですが、彼らについてどうお考えですか?」


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