「そうかな。ありがとう。そちらは、どうだ。なにか、困ってる奴とか。居ないか」
「うーん、特にないかな。大丈夫。
あ、でも最近は、皆が強くなってきたから、2体目3体目を使う事も増えてきたの。回復マシンが近くにあると、嬉しいです」
「わかった。設置しよう。団員達も、強くなっているか。良い事だ。キミの、教え方がいいんだろうな」
「いいえ、皆の努力ですよ! わたしは、別に普通で」
「謙遜しなくてもいい。キミは間違いなく、優秀な教官だよ」
「……ありがとうございます」
女が照れ笑いを浮かべる。
前菜が来た。色鮮やかな、テリーヌやマリネが盛り付けられている。
「美味しそう」
「遠慮せず、食べたまえ。……うむ、これは美味い」
「ちゃんとしたカロス料理って、初めて。ちょっと緊張しちゃうな」
「フォークとナイフは、外側から使え。覚えておかねばならないのは、その位だろう。なに、慣れれば大した事はない。また、連れてきてやろう」
「わあ、嬉しいな」
女が、笑顔になる。この笑顔のためなら、いくら払ってもさほど惜しくはないと思える。
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