注意書き
ムサ→コジ前提のサカムサです。R18です。明るくはないです。
Twitterでサカムサの話題が出て、居ても立っても居られなくて書きました。
ムサ→コジ前提のサカムサです。R18です。明るくはないです。
Twitterでサカムサの話題が出て、居ても立っても居られなくて書きました。
夜は決して怖いものじゃない。そう思ってる。夜が明ければ、白い明日がやってくる。……だから、それまで少し辛抱するだけだ。大丈夫、なんて事はない。ポケットの中の、瓶の蓋を握りしめる。
車は夜の街を走り続けていた。運転してるのは、名前も知らない下っぱの団員。いつも同じ奴だから、そろそろ顔は覚えた。
「……」
後部座席から外を眺める。これも、いつも同じ道。さっさと着いて欲しい気持ちになるけど、事故でも起きて着かなければいいのに、とも思う。
「退屈か?」
「いえ、そんな事は」
「別に隠さなくとも良い。私も退屈だ」
「はい……」
隣にいるのは、サカキ様。我らロケット団のボスだ。あたしたちがどんなミスをやらかしたって、寛大な心で許して下さる。……そう。寛大な心で。
……あたしたちは、少しドジなだけだ。次の作戦は、きっと上手くいく。そう思って、いつも頑張っている。でも、やっぱり上手くいかない。失敗続きだった。何度かメンバーを変えたらどうか、と言われた。もちろん、それは断り続けた。あたしにはコジロウしか居ないし、コジロウにはあたししか居ない。ニャースもソーナンスも、大事な仲間だ。
それでも、失敗は失敗。おかっぱメガネにはネチネチと言われるし、実際のところロケット団に貢献出来ているかと言われれば、答えはノーだろう。
……だから、サカキ様に何を言われても、従う以外に道はなかった。
「このまま続けても、ろくな成果が上がらないのは目に見えている。他のやつと組め。ポケモンも、別のものを支給してやる」
「それは、出来ません」
「ほう、私の言うことが聞けないのか」
「……出来ません」
「なら、私にも考えがある」
そう言ってサカキ様はニヤリと笑った。背筋がぞくり、としたのを今でも覚えている。
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