「えっと……、バトルが強いところと、バトルに真面目なところと、周りの人に優しいところと、わたしにも優しいところ」
「ふっ。まるで、普通のカップルだな」
「おかしいかな。わたしが部屋に入ると、煙草を消してくれるのも好き」
「ほう、気づいていたか。子供には毒だからな」
また、女がむくれる。
「……そうやって、子供扱いされるのは好きじゃない。さんざん、エッチな事しておいて」
「ははは。そうだな。控えよう」
「もう! いじわるな所も、好きじゃないよ」
「それは、嘘だな。俺は意地の悪さの塊のような男だよ。さっきは焦らされて、感じていただろう」
「う……。それは、別」
女が、視線をさっと外す。
「別か。それで? 他には? 身体は好きじゃないのか?」
「……好きです。顔も、身体も」
そう言う顔は少し赤かった。可愛らしいものだ。
「ふふ。素直で、良いな」
髪を撫でた。また、甘い香りがする。
「気が済むまで何回でもする所は、どうだ。嫌か?」
「……嫌じゃない。好きよ、全部」
そう言って、抱きついてきた。顔を伏せていて、表情が見えないが、きっと赤い。
「それを聞いて、安心した。今夜も、満足するまで付き合って貰うぞ」
「はい」
女の頭を支え、唇に軽く口付けた。
夜はまだまだ、これからだ。
~ 17/17 ~