注意書き
サカキ×オリトレーナー♀です。
榊の学名(Cleyera japonica)から取ったのですが、意図せず粘土・泥のclayとのダブルミーニングになりちょっと気に入ってます。
ゲーム内細部設定の違いはご容赦ください(覚える技等)。
長編ではロケット団も解散せず、トキワジムも閉じない時空なので、サカキ様が修行の旅に出ません。
なので、旅をさせてあげたくて書きました。
軽い性描写はありますが、直接的なものではないので全年齢にしました。
サカキ×オリトレーナー♀です。
榊の学名(Cleyera japonica)から取ったのですが、意図せず粘土・泥のclayとのダブルミーニングになりちょっと気に入ってます。
ゲーム内細部設定の違いはご容赦ください(覚える技等)。
長編ではロケット団も解散せず、トキワジムも閉じない時空なので、サカキ様が修行の旅に出ません。
なので、旅をさせてあげたくて書きました。
軽い性描写はありますが、直接的なものではないので全年齢にしました。
広がる草原。初夏の、心地よい風。草が揺れて、サワサワと音を立てる。日差しは暖かで、暑過ぎる事もない。なんて事ない光景が、美しいものに感じる。それはきっと、ひとりではないからだろう。ちらりと隣を見る。同行人は真っ直ぐ前を見つめていた。同じことを考えているだろうか。……いや、きっと自分だけだ。でも、それでいい。
だが、美しいその景色も、変わらないまま続けばやがて飽きが来る。野生ポケモンも飛び出して来やしない。舗装されていない道をほとんど一直線に進んでいた。2時間近く経って居ただろうか。
「まだ、着かないのかい」
「もうすぐだ、ジータ。日暮れまでには、着く」
旅を、していた。最初はひとりだった。あれは何処だったか。そうだ、ハナダシティの大きな橋の上だ。そこで、こいつに出会った。黒い帽子に黒いコート。全身黒ずくめの、何だか怪しい奴だと思った。
トレーナー同士が出会ったら、まずはバトルだ。ハナダのジムバッジを獲ったばかりのアタシは、はっきり言って浮かれていた。相棒のコンディションも良かった。どんな相手にでも、勝てる気がしていた。
……そして、こいつに負けた。ボコボコにされた。最後の1匹、やる気満々の相棒まで徹底的に叩きのめされて、まるで歯が立たなかった。終わった後、こいつは言った。
「いいサンドパンだ。伸び代もある。まだまだ、強くなれるだろう」
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