注意書き
名前ありオリ幹部が一人います(#3〜 マイム)。よく喋ります。
◆簡易あらすじ:トキワジムで最後の戦いに敗れたサカキだったが、少女はロケット団の解散は望まなかった。少女はロケット団の戦闘教官となり、世界征服の野望達成のためサカキ、マイムらと共に邁進する日々を送る。
名前ありオリ幹部が一人います(#3〜 マイム)。よく喋ります。
◆簡易あらすじ:トキワジムで最後の戦いに敗れたサカキだったが、少女はロケット団の解散は望まなかった。少女はロケット団の戦闘教官となり、世界征服の野望達成のためサカキ、マイムらと共に邁進する日々を送る。
壁にかかっているカレンダーを見た。
「あと9日、かあ……」
今日は、2月5日。
もうすぐ、バレンタインデー。あの人と過ごすようになってから、初めてのバレンタインだ。何かをあげようと思うけれど、いい考えが浮かばない。やっぱり、手作りのものがいいだろうか。
……でも、わたしは自慢じゃないけど、何も作った事がない。ずっと旅ばかりの毎日だったし、そういう趣味がなかった。美味しく作れるかが、とにかく心配。
「うーん」
枕を抱きしめて、ベッドの上を転がった。あの人は、喜んでくれるかな。美味しく作れたら、褒めてくれるのかな。よく頑張ったと、言ってくれるのかな。想像して、ドキドキしてきた。自分の顔が熱くなるのを感じる。……うん。頑張ってみよう。決めた!
次の日。
相談できそうな人は、ひとりしか浮かばなかった。今日は土曜日だから、お休みの人が多いけど、きっと居ると思う。
会いに行きたくて、アジトの奥へ進んだ。静かな廊下の奥からこっちに向かって、ひとり分の足音が響いてきた。
「おや? 教官殿、こんにちは」
マイムさんだった。声をかけてくれた。
「こんにちは。今、お仕事中ですか?」
「丁度、お昼にしようかと思っていたところですよ。教官殿、今日は非番では? 何か、お忘れ物ですか?」
「ううん。……ちょっと、マイムさんに相談したい事があるんですけど」
「まあ。私に? 良いですよ、お昼ご一緒しましょうか」
マイムさんは少し驚いて、それからにっこり笑ってくれた。優しい人だ。
「ありがとうございます!」
「タマムシジムの近くの、洋食屋さんでいいですか? 私、そこのランチが好きで」
「はい、是非!」
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