注意書き
アニポケありがとうございました!!!
録画した最終回と音楽祭を何度も見ては泣いています。
大好きなロケット団CP3組(コジムサ、コサヤマ、サカマト)でそれぞれの「初夜」を書きました。
同じ人間が書いてるので、表現など似通ってしまう所はあると思いますが、それぞれのCPの違いが表せてたらいいなと思います。
ロケット団よ永遠に!サカキ様ばんざーい!
アニポケありがとうございました!!!
録画した最終回と音楽祭を何度も見ては泣いています。
大好きなロケット団CP3組(コジムサ、コサヤマ、サカマト)でそれぞれの「初夜」を書きました。
同じ人間が書いてるので、表現など似通ってしまう所はあると思いますが、それぞれのCPの違いが表せてたらいいなと思います。
ロケット団よ永遠に!サカキ様ばんざーい!
この世界は狂ってる。右を向いても左を向いてもポケモンばかり。警察もポケモン、政府もポケモン。いっそ、根本からこの世界を変えてくれる人はいないのか。そんな事をずっと考えていた。
そして出会えた。いずれ世界を手中に収め、新たな秩序ある世界を創るお方、サカキ様という存在に。
サカキ様のお側で働く毎日は夢のようだった。期待に応えられるよう、どんな仕事も精一杯頑張った。このつまらない世界の中で、初めて生きがいと呼べるものが見つかったかもしれない。憧れの人がすぐそこにいる。それだけで何でも出来る。そんな事を思っていた。
ある日、サカキ様はこう仰った。
「マトリ。頼みがある」
「はい、何でしょう」
「お前の事が、頭からなかなか離れない。だが不快な訳ではない。出来ればこれからも、私の頭の中にいて欲しい」
「は……?」
「分からないか。好きだという事だ」
サカキ様はじっと私の目を見ていた。突然の言葉に胸が燃えた。
「えっ……! は、はい! ありがとうございます!」
嬉しかった。嬉しくないはずがない。舞い上がってしまいそうだった。自分の口から飛び出たのは、掠れて震えた声。
「いいんだな?」
「はい……!」
「お前の事、大切にすると約束しよう」
そう言って、サカキ様は笑って下さった。
それが始まり。
何度か一緒に食事をして、私一人ではとても行けないような、オシャレで高級なお店に沢山連れて行ってもらった。きっとこれが、大人のデートなのね。なんて心地良いのかしら。恋愛なんて馬鹿馬鹿しいと思って、学生時代はずっと勉強に打ち込んでたから、まさか大人になってこんな素敵な方とお付き合い出来ると思わなかった。私のどこが良かったのかしら。いつか聞いてみたい。
「今夜は冷えるな。風邪など引かないように」
「はい、サカキ様もお気をつけて」
「おやすみ、マトリ」
「おやすみなさい」
メッセージアプリを閉じる。夜はいつも寝る前におやすみのメッセージを下さる。それをゆっくり噛み締めながら寝るのがとても幸せ。
「マトリ〜。気づいてる? いつもサカキ様とアプリでおしゃべりしてる時、すっごくニコニコしてるロト」
「う、うるさいわね! 電源切るわよ!」
「はいはーい。おやすみなさいロト」
おしゃべりなスマホの電源を落とした。毎日心から尊敬できる人のために働いて、夜は恋人同士となって食事をする。こんなに幸せな日々でいいのかしら。そりゃ、ニコニコもしちゃうわよ。
次の日も、気合を入れて仕事をした。全てはサカキ様のため! 新しいリップを買ったから、少しメイクを変えたりしてみた。気づいて下さるかしら? でも、なんだかサカキ様、今日は表情が渋いわ。何を思案なさっているのかしら……。
食事の時も、サカキ様の表情は変わらなかった。元から口数の多い方ではないけど、何か悩みでも抱えていらっしゃらないか心配になる。
「今日もありがとうございました。では失礼します」
「待て」
「はい」
「……明日は休みだな? ついて来い」
「はい……」
鋭い視線をこちらに向けて、どこか重苦しい雰囲気の声でサカキ様は仰った。明るい街の光を浴びながら、サカキ様の後ろをひたすら歩く。どこに行くのだろう。どこに行くとしても、私はついて行くけれど。
……着いたのは、高級そうなホテルだった。
ホ、ホテル? という事はお泊まり? 私、何にも用意してないけど。まあ、アメニティくらいあるわよね。次の日が休みの時は夜を一緒に過ごすのね。大人のデートって、そういうものなのかしら。
「ご予約、確かに頂いております。すぐにご案内します」
「うむ」
ホテルマンとサカキ様の会話に聞き耳を立てた。予約してたのね。それならそうと、言ってくれればいいのに。こんな綺麗なホテルに泊まれるなんて、感激!
エレベーターに乗った。ガラス張りで、外には綺麗な夜景が見える。あ、あそこがさっきまでいたレストラン。向こうに見えるのが本部ね。今日は天気も良くて、星も沢山見えるわ——あ、着いた。
お部屋に入ると、これまた豪華。広くて、ベッドもソファもテーブルも、置いてあるものみんな高級そうで、窓からは夜景がさっきよりバッチリ見える。
「……こんな所に突然連れて来られたというのに、冷静だな。意外だった」
「いえ、嬉しいです。こんな素敵なところをご用意頂いてたなんて」
「む……そうか」
? 何かおかしな事を言ったかしら。サカキ様はスタスタと歩いて……ベッドに座った。
「マトリ。こちらに」
「はい」
呼ばれるまま、ベッドの隣に座った。するとサカキ様は、私の腰に手を回して、その……、だ、抱きしめて下さった! 香水の匂いがふわりと香る。自分の心臓がドキドキ言ってるのがわかる。でも、サカキ様の心臓の音も聞こえる。同じようにドキドキ言ってる。サカキ様の腕の中は広くて、あたたかくて、ホッとする。
「……マトリ」
サカキ様が、腕を解く。私の目を優しく見つめて、右手で顎をくい、と持ち上げて、唇を指でなぞられる。こ、これってもしかして……
「だ、だめです……」
「何か言ったか」
あわわわわ、サカキ様の唇がどんどん迫ってくる。だめ、ダメー!
「ダメです!!!」
「駄目なのか」
思わず大きな声を出してしまった。サカキ様の動きが止まる。
「何が駄目なんだ、言ってみろ」
「だって私たち、まだ手も繋いでなくて……」
「……」
サカキ様はしばらく黙ってしまった。顔の距離はまだ近いまま。自分の心臓はドキドキを通り越して、バクバク言ってる。
「そうか。お前の清らかな所が好みだったが、想像以上だった。私の理解が足りなかったな」
「いえ……そんな」
サカキ様がぎゅっと、私の手を握る。大きな手。自分の手はその中にすっぽり収まってしまった。
「こうか? 次はどうすればいい?」
サカキ様の目は真剣だ。まっすぐ私の目を見つめている。
「えっ……と……」
「お前に任せる。好きなようにしてくれて、構わない」
なんてお優しいのでしょう。察しの悪い私を気遣って下さるなんて……。
「で……でしたらその、キスを……」
「わかった」
また、サカキ様の唇が近寄ってくる。思わずぎゅっと目を瞑った。すぐに唇に柔らかな感触が広がった。これが、キス……なんて心地いいの。抱きしめられるのも夢のような感じだったけど、また違う。優しくて、ふわふわして、気持ちいい。
唇が離れた。
「マトリ。少し、先に進んでも構わないか」
「え、ええ……」
何かしら。そんな呑気な事を思った次の瞬間、サカキ様はもう一度キスをして、し、舌を私の口の中に入れてきた! こ、こんなの知らない……!
「んっ、んん……」
サカキ様はゆっくりと舌を動かして、私の舌を舐め取る。あっ。舌と舌を絡め合うと、すごく気持ちいい……。背中のあたりがゾクゾクする。これが大人のキスなのかしら。サカキ様の舌の動きが段々と激しくなってきた。口の中の色んなところを舐められてる。たまらず唇を離そうとしても、いつの間にか頭と腰を抱きしめるように押さえられてて身動きが取れない。た、助けて……!
「んうっ、ん……」
息が出来ない! そう思った時、やっと唇が離れた。たまらずハァハァと荒い呼吸になってしまう。
「マトリ。お前の清らかさは美しいが、時に危うい」
「は……」
「いいか。キスも許さぬ相手とホテルに入るんじゃない」
「はい……」
確かに、その通りだと思った。ホテルの豪華さにただただ浮かれていたけど、恋人同士でホテルに入るという事の意味をもっとちゃんと考えるべきだった。
「お前もこれで分かっただろう。次に私が何を求めているか」
「……」
「私はシャワーを浴びてくる。その次に進む覚悟がないなら、今のうちに帰れ」
サカキ様はそういうと、バスルームに行ってしまった。
「はあ……」
叱られてしまった。自分が小さな子供のように感じて、情けない。いや、実際子供なのは間違いない。セックスの経験なんてまるで無いのだから。
「いけない。これ以上サカキ様を失望させるわけにはいかないわ」
待ってる間にも出来る事はある。情報収集だ。スマホロトムを立ち上げて、検索画面を開く。
「……『愛情があれば大丈夫、相手に身を委ねましょう』ですって? こっちはやり方を聞いてるのよ! 何よこの記事は!」
ダメだ。どの記事を読んでも、似たようなフワッとした事しか書いていない。バスルームから聞こえるシャワーの音が、焦りを加速させる。
「参ったわ……」
結局なんなのかよく分からないまま、スマホロトムを閉じた。ベッドに寝転がって、ため息を吐く。でも、帰るわけにはいかない。サカキ様と一緒に朝を迎えてみたい。
シャワーの音が止まった。もう一度、息を吐く。今度は、ため息じゃなくて深呼吸。やってみるしかないわ!
「ほう、帰らなかったか」
バスローブ姿のサカキ様がこちらに向かって歩いてくる。
「はい。私も、シャワーを浴びてきます」
「うむ」
サカキ様は、満足そうに頷いた。待ってて下さい、サカキ様。私マトリ、もうあなたを失望させません!
シャワーを浴びながら、先程得たわずかな知識を元に頭の中でこれからのシミュレーションを行う。……上手くいくかしら。不安だわ。
身体の隅々まで丹念に洗って、バスルームを出た。バスローブを着て、サカキ様のところまで歩く。緊張する。自分の身体がいわタイプみたいにカチコチしてるのが分かる……。
「ただいま戻りました」
「うむ」
「失礼します」
サカキ様の待つ、ベッドの中に入った。
「本当に、いいんだな」
「はい」
「なるべく優しくするつもりだが、私も男だ。加減が出来ない事もある」
「はい……」
「なに、心配するな。安心して私に抱かれろ」
そう仰って、私の髪を優しく撫でて下さった。
「ありがとうございます」
「マトリ、お前を愛している」
「んっ……」
さっきよりも、少し激しいキス。慣れたのか気持ちがよくて、夢中で舌を絡め合っていると、サカキ様は器用に空いている手で私のバスローブを脱がせた。
唇が離れる。
「そんなに切なそうな顔をするな。後でいくらでもしてやる」
「はい……」
もっとキスがしたい。すっかりそんな気持ちになっていた。
「さて。隠すなよ」
サカキ様はじっと、私の裸を見ている。ものすごく、恥ずかしい。けれど隠すなと言われたので、従わないわけにはいかない。
「美しい身体だ。他の誰にも見せるなよ」
「はい、勿論です」
他に見せる人なんていない。私の身体も心も、全てはあなたのものです。
サカキ様は私の胸に触れてきた。あまり、大きくなくて申し訳ない。ゆっくりと揉みしだかれて、先に触れられる。思わず声が出そうになるのを堪えた。キスも気持ちよかったけど、これも気持ちいい。知らない快感に、どんどん呑まれていく。
「気持ちいいか」
「はい……とても……」
「そうか。これから、もっと良くなる」
どうなってしまうんだろう。そう思っていると、サカキ様は顔を近づけてきて、舌で胸の先を刺激してきた。
「んっ……! あっ……! ああっ!」
快感に耐えきれず声が出てしまう。サカキ様の舌が、吸い付いてくる口の中が温かくて、それがすごく気持ちいい。このまま、めちゃくちゃにされたい。そんな欲望が、頭をもたげてきた。
「いいぞ、マトリ。いい女の顔をしている」
「サ……サカキ様、私、どうにかなってしまいそうです」
「どうした。楽しいのはこれからだぞ」
「わ……私……初めてで、分からないんです。ただ、もう、身体が熱くて」
「気にするな。快楽に身を任せておけ。お前がどうなろうとも、私はお前を愛す事をやめないだろう。さあ、次だ」
サカキ様は、優しく微笑みながらもう一度私の手を握って下さった。「愛情があれば大丈夫、相手に身を委ねましょう」って、本当だったのね……。
「触るぞ。いいな」
「はい」
私の、誰にも許した事のないところに、サカキ様の指がそっと触れる。
「んっ……」
指は優しく、慣れたような手つきでそこを撫でまわす。……やっ、そんなところ、クリクリしないでぇ……。
「あぁっ、ふぁあ、やだぁ……」
「嫌か?」
「嫌……じゃないですぅ……」
「初めてだという割には、よく濡れているじゃないか。いやらしい女だ」
「やっ……恥ずかしいです……」
「恥じる必要はない。お前はこれから私と夜を越える度に、美しくなるのだ」
「本当……ですか……?」
「ああ。いい女に、してやろう」
サカキ様はニヤリと笑って、小さな包みを取り出した。あれが避妊具なのね。そしてご自分の性器に着け……って、大きい大きい! あんなの、私の中に入るの!?
「待たせたな。さあ、入れるぞ」
「そんなの……入りませんよぉ……」
「大丈夫だ。少々キツいかもしれんが、最初だけだろう」
「うああっ!? あっ……」
慌てる私の事なんかまるで気にしてない顔で、サカキ様は私の中に少しずつ入ってきた。
「うむ……やはり狭いな……痛むか?」
「す、少し……でも、平気です……」
「マトリ」
「はい……」
サカキ様が、顔を寄せてきた。目を伏せる。口付けられて、また舌を絡め合った。身体は少し痛むけど、こうしてキスをしていれば気にならない。……あっ、奥まで届いたら、気持ちいいかも……
「んっ、ぅ……」
引き抜かれて、また中を突かれる。身体に快感が走った。キスがこんなに気持ちいいのに、身体も気持ちよくて、おかしくなりそう……。
唇が離れた。
「ぷはぁっ、はぁ、はぁ……」
「マトリ……、いいぞ。いい顔をしている」
「は、はい……」
「私の女になった気分はどうだ」
「はい、最高ですっ……! サカキ様ぁ……!」
サカキ様は満足気に微笑んだ。ああ。好きです。あなたの何もかもが。このマトリ、身体も心も全て差し上げますから、どうか、どうか——
「私、頑張りますから……っ、もっと、教えて下さい、サカキ様の……ぜんぶ……」
「いいだろう。私の好みに仕立て上げてやる」
「はいっ……!」
嬉しい。嬉しいなって、喜んだその時、身体がなんだかムズムズしてきた。
「サカキ様っ……私、身体が、おかし……くて……」
「ああ。目を閉じて、集中するといい。私ももうじきだ」
「はいっ……! ぁ……なにかくる……! 来ちゃうぅ!」
頭が、快感で真っ白になった。自分の身体が勝手にびくびくと動く。
「ぬう……、マトリ、私も限界だ……ッ!」
「あう、あぅぅっ……!」
サカキ様は激しく腰を打ちつけてきた。真っ白な頭の中がめちゃくちゃになる。一番奥まで突かれたと思った時、サカキ様の動きが止まった。
「ふぅ……」
ぬるめのお風呂に二人で浸かった。サカキ様は、私の手を握ったままずっと離さない。それがなんだかとても嬉しかった。
「……痛まないか。身体」
「はい、もう平気です」
「そうか。痛い時や、何か気に障った時は言ってくれ」
「分かりました。でも、きっと大丈夫です。サカキ様はお優しいので」
「どうかな。最初だけかもしれないぞ」
「いいえ、大丈夫です」
「そうか」
「……」
言われなくても分かる。私は、とても大切にされている。この幸せな夜のことを、ずっと忘れないだろう。